動画のほうにもトルコンオイル漏れ修理の投稿をしているんですが、この記事でもトルコンオイル漏れの修理(オイルシール交換)についてもう少し詳しく解説していこうと思います。
私のラビットは自分でエンジンをオーバーホールしたんですが、その際にラビットハウスさんのオイルシールを使ってエンジンを組み上げたものの、数十キロ走行後トルコンオイル漏れを発症しましたw
ただ、ラビットハウスさんのオイルシールは現在でも販売されているオイルシールを使っているため、同じ型番のオイルシールを購入して交換するだけで部品をアッシーで交換せずに安価にオイル漏れを止めることができました(‘ω’)
ですので、今回の記事はラビットハウスさんのオイルシールを使ってオイルシールからオイルが漏れてしまった方の参考になれば幸いです。
それではオイルシール交換について書いていきます!
↓↓YouTubeでも作業内容をアップしていますのでサクッと見たい方はこちらへどうぞ↓↓
部品の分解・取外
トルコンオイルを抜く
まずトルコンを取り外す前にトルコン本体からオイルを抜くんですが、トルコン本体にドレンボルトが二か所あるのでどちらも抜き取り、トルコンオイルのタンクのフタも軽く空気が入るぐらいまで緩めておきます。
そうするとトルコンオイルが徐々に抜けていくので、抜け切るまで待ちます。
▼トルコンのドレンボルトを外しオイルが抜けるのを待つ。
▼トルコンオイルがある程度抜けたらトルコン本体を左右に動かして残ったオイルを排出する。
トルコン本体を取り外す
トルコンは1本のナットで固定されているんですが、これを緩めようとするとトルコン本体ごと回転してしまいます。
ですので、先ほど取り外したドレンボルトのねじ穴へエンジン側に引っかかるぐらい長いボルトを差しこみナットを緩めます。
▼手持ちの長いボルトを使ってトルコン本体を固定しナットを緩めます。
ナットを取り外したらスプリングワッシャーやOリング等あるので無くさないように保管しておきます。
そしたらトルコン本体を引き抜けばトルコンの取外しは完了です。
▼トルコン本体は特に力を入れずに引き抜けます。
トルコンタンクを取り外す
トルコンのタンクからフリーホイールにホースがつながっているので、作業しやすいようにこのホースを引き抜くんですが、そのためにはトルコンのタンクを外さないといけないので取り外します。
トルコンのタンクは4本のビスで留まっているだけなんで、サクッと取り外します。(と言いつつ少し苦戦しましたw)
フリーホイールの取外し
フリーホイールはエンジンに4本のビスで留まっているので、ビスを緩めて取り外します。
ただ、私の車体はエンジンを一度オーバーホールしてフリーホイールを取り付ける際にフリーホイールがハマる部分がキツキツで取り付けにくかったため、簡単に引き抜けませんでした。。。
なので、フライホイールプーラーの爪で少しずつこじってフリーホイールを取り外しましたw
▼フリーホイールを固定している4本のビスが固着していたため、ショックドライバーで緩めて取り外しました。
オイルシールの抜き取りと圧入
フリーホイールの分解
フリーホイールの取外しができたら、本体の分解を行います。
おそらく人によっては分解しなくてもオイルシールの交換はできるかもしれませんが、私の場合はそんな技術はないので分解していきますw
フリーホイールも4本のボルトナットで留まっているだけなので、これを単純に取り外していけば分解できます。
ただ、分解した際にフリーホイール内部の部品が出てくるので、紛失や組み間違いをしないように注意します。
▼ボルトが小さく眼鏡レンチが入らないので、スパナを使って取り外します。
オイルシール抜き取り
ここからメインの作業に入っていくんですが、まずフリーホイールについていたオイルシールを抜き取ります。
抜き取る方法はオイルシールを裏からマイナスドライバーをひっかけてハンマーでぶっ叩くだけですw
使われているオイルシールの外側が金属なのでマイナスドライバーをひっかけることができると思いますが、一つ注意点を上げるとするとオイルシール以外を傷つけないようにするということです。
この方法はどうしても力ずく感があるので、勢い余ってほかの部分を破壊しないようにしましょうw
▼わかりずらいですが、オイルシールに裏側からこのように貫通マイナスドライバーをひっかけて、、、
▼ハンマーでぶっ叩く!
トルコンのオイルシールはエンジン側とトルコン側に1つづあるので、私は今回念のため両方とも交換しました。
車両の状態によってはトルコン側のオイルシールのみでもオイル漏れは直るかもしれませんので、車両の状態を見てからどのオイルシールを交換するか決めたほうがいいと思います。
オイルシールの圧入
オイルシールが抜き取れたら新品のオイルシールを圧入します。
私はプレスや専用の圧入工具等は持っていないので、新品のオイルシールの上に古いオイルシールをあてがって叩いたり、自作の工具を使ってオイルシールを圧入しました。
ここで注意してほしいのがオイルシールの圧入位置です。
私の場合はトルコン側のオイルシール部分からオイルが漏れていたので、オイルシールの圧入位置をもともと圧入されている位置からトルコン側に約1mmほど出っ張るようにしました。
理由は、トルコンとオイルシールが当たる部分があるんですが、オイルシールがもともと圧入されているところまできっちり圧入すると、今までトルコンとオイルシールが当たっていた同じ部分にオイルシールが当たってしまいます。
そうなるとまたオイル漏れが起こる可能性があるので、オイルシールの圧入位置を1mmほどズラしました。
▼詳細については動画のほうでしゃべってますので、気になる方は見ていただければと思います(笑)
部品の組立・取付
フリーホイールの組み立て
オイルシールを圧入できたらフリーホイールをばらした逆の順で組み立てていきます。
また、オイルシールのリップ部分にはたっぷりとグリスを塗っておきます。
私がトルコンオイル漏れを発症してしまった原因の一つとして、オイルシールのリップ部分にグリスを塗らなかったということも原因の一つでもあると思うので、忘れずに塗布しましょう!
▼シリコングリスをリップ部分に塗布する。
フリーホイールの組込み
フリーホイールを組み立て終わったら、エンジン側へ組み込んでいきます。
ただし、車体によってエンジン側にフリーホイールが入りにくい場合がある(私のラビットは入りにくかったです)ので、プラハン等を使ってエンジン側に組み込みます。
また、エンジンとフリーホイールが接触する部分にオイル漏れ防止のため、薄く液体ガスケットを塗っておきます。
▼フリーホイールがエンジンへ取付完了したところ。フリーホイールをエンジンへしっかり差し込まないとオイル漏れの原因にもなるので、奥までちゃんと差し込まれているか確認しましょう!
トルコンとトルコンタンクの組込み
ここまで来たらトルコンとトルコンタンクを組み込めばいいんですが、トルコンを分解せずにエンジンに組み込むのは正直難しいですw
理由は、トルコンとエンジンそれぞれに切り欠きがついていて、それを合わせるのが難しいからですw
ネットでほかの方が作業しているのを検索すると、トルコン自体を分解してエンジンに取り付ける方法もあるんですが、私は一度その方法で作業をしてトルコンのガスケットをダメにしてしまった経験があるので、それを防ぐためにトルコンを組み立てた状態でエンジンへ組み込むようにしています。
まあ、やり方は人それぞれだと思いますので、やりやすい方法で作業していただければと思います。
▼トルコンがついたらガスケット、Oリング、スプリングワッシャー、ナットを取り付けて規定トルク(4.0Kg/m:約39Nm)で締め付けるだけです。
トルコンオイル補給
最後にトルコンオイルを入れますが、注意点としてはトルコン本体にオイルを満タンにしましょう。
また、ラビットハウスさんによるとトルコンオイルは湿気の少ない冬以外は基本新しく交換するほうがいいとのこと。(今回私は走行距離が少なかったこともあってトルコンオイルは再利用していますw)
そして、使うトルコンオイルですが、私の場合はトヨタのオイルを使っています。
理由は、単純に1リットル単位で購入しやすいのと、ほかのラビットに乗っている方も使っていて問題無いようなので使っています。(実際今のところ問題はないです。)
▼私が使っているトルコンオイルです。
まとめ
今回のオイルシール交換はラビットハウスさんのオイルシールを使ってオイルが漏れたパターンの修理なんですが、根本的な問題だったのは私のオイルシールの組込み方だと思われますw
原因としては初めにオイルシールを交換した際に、
1.オイルシールにグリスを塗らなかった
2.オイルシールとトルコンのあたり面をずらさなかった
ことが最大の原因だと思います。
ですので、私と同様の状況になった方は一度試してみるのもありかもしれません(‘ω’)(ただし直るかどうかはわかりませんw)
※今回の作業した後に100Km以上走行してもトルコンのオイル漏れもないので、とりあえず一つの修理の参考事例になれば幸いです。
ということで以上です!
▼今回使用したオイルシール。(リンクの上側がトルコン側のオイルシールで、下側がエンジン側のオイルシールです。)
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